さそりのしっぽ

すすめ、なまけモノ

人生の前にはキャリアなんて

女性であることはリスクです。

 

フィギュアの安藤美姫選手が出産していた テレビで告白

 

2013.7.1 23:05 

 

 フィギュアスケートの元世界選手権女王、安藤美姫選手(25)が今年4月に女の子を出産していたことを1日放送のテレビ朝日の番組の中で明らかにした。結婚はしておらず、母親としてソチ五輪を目指すという。

 

 安藤選手が出産などを明らかにしたのは、テレビ朝日のニュース番組「報道ステーション」の中で、女性としての決断やソチ五輪への思いなどを語った。

 

 昨年秋に妊娠していることが分かったという。「一人の女性として生きたいという決断で、4月に赤ちゃんを出産して母になりました」などと明らかにした。子供の父親のことには触れなかった。

 

 安藤選手は2011年の世界選手権後、ニコライ・モロゾフコーチとの師弟関係を解消しコーチ不在のままだった。2012~13年シーズンのGPシリーズを欠場した。今年6月のアイスショーで久しぶりに演技を披露していた。

http://sankei.jp.msn.com/sports/news/130701/oth13070123060014-n1.htm

 

 

シングルマザーであることより、出産後2ヵ月で復帰していることに希望の光を感じた。(働きたいママ的に)

と友人に話したら、「いやムリだろう。骨盤とかガタガタになるよ!?きっと」と突っ込まれてしまって妙に納得した。

産褥期おわってすぐにあんだけクルクル回るのは…言われてみれば危険だよなあ。

 

この人そろそろ競技選手としては引退して、プロ転向を考えているようですね。

(ネタモト「破局の果てに…傷心ミキティ、すべて捨て去るのはなぜ?」http://sankei.jp.msn.com/west/west_sports/news/130119/wsp13011907000000-n4.htm

荒川が24くらいで転向してるから安藤も25歳になり、はやく転向準備をせねばという気持ちなのでしょう。

 

いつかは母になりたい女性たちにとって、「どこに出産を組み込むか」は悩みどころだ。卵子は老化を待ってくれない。

プロになってから生むか、アマのうちに生むか。ミキティかなり考えたんじゃないか?

 

プロの足場を固めていたら30に突入するかも。そのときになってはじめて、子どもができにくいと判明したら。

…ならまだ名の売れていて、体もピチピチな今、引退前にさっくり育児はじめたほうが仕事も子どもも我慢しなくていい。私だったらそう考えるな。

今の栄光より、いかに細く長く食ってくかのが大事だもん。

競技選手としての自分の代わりはいくらでもいるし。

 

女性は出産でキャリアが分断される。それはもう、いまの日本社会ではしょうがないこと。分断される時期をえらぶことで自分の幸せを守る。すぐに変えることができない現実の前にはそうするしかないんだよね。

 

世間の一部が押しつける体裁とかトップアスリートの責任とかなんて、延々と続いていく人生の前には、果てしなくどうでもいい。

子連れでGO★

子連れになったらライブや観劇はむりなんだろうな。と思っていたんだけど、さいきんそうでもないらしい。

 

「子連れ歓迎」ファンつなぎ止め ジャズクラブ、映画館、歌舞伎座など

http://www.sankeibiz.jp/business/news/130625/bsd1306250801008-n1.htm

→ジャズクラブなど、通常は「お子さまお断り」の施設で、親子が一緒に楽しめるイベントが増えている。

「行きたくても子供を家に置いていけない」といった親の要望に応えることでファン離れを防ぐのが狙いとのこと。

 

我が家のいきつけのハンバーガーショップが、最近子連れNGになってしまった。

家族連れは姿を消したけれども、店自体はかえって繁盛している。それまであまり見かけなかったカップル客が増えたのだ。

それを見て、子連れオッケーというのは家族連れにはありがたいけど、それ以外の層にはもしかしてうっとおしかったのかな…と感じた。

 

飲食店に限らず、大人が楽しむ場所で終日子どもオッケーとするのは厳しい。

売り上げ的にも、モラル的にも。

子どもが学校や習い事という子どもだけのコミュニティに閉じ込められているから、子どもが身近にいない大人たちは、自分とちがう生き物と子どもをみなしているように見える。

 

 

だからといって大人の娯楽から子どもを完全にシャットアウトしてしまうのはちょっとちがう。

 

 

そんなことをしては「子どもが生まれたら私たちの楽しみがすべて奪われるのか」と思って子どもを産むのをためらってしまう人が増えるんじゃないのか。

なにより、子どもが社会を知っていく糸口が閉ざされてしまう。それが嫌だ。

 

学校の先生から習うような真面目なことだけ子どもは学んでいればいいとは、全く思わない。

チャラいことも、いかがわしいことも、汚い考え方も、社会に存在することはできるだけ全部知っておいたほうがいい。

社会にはじめて出たときにつぶされないで生きるために。

むしろ社会を手玉に取って、自分の道を切り拓いていくために。

 

だからこそ、時間を区切って「子ども連れ歓迎アワー」をつくるのは必要なことだ。大人だけでなく、子どもにとっても。

 

6月の読書記録

5月下旬、28週という妊娠末期に突入したとたん薬アレルギーとお医者さまもびっくりの重い貧血で寝こみ続ける日々になってしまった。

取材やボランティアに行けない分、本や雑誌を読めるからいいのだけれど。

 

育児系を読んで来たるべき日々のため理論武装しています。

手を抜くことがゆるせない人間なので、0歳児との出会いがほんと心配です。小学校で働いてたときも病弱なのにかんばりすぎちゃって、毎学期倒れちゃってたしなあ…。

つかえるものはどんどん使って、力を抜いて育児できるといいな。

 

2013年6月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:735ページ

ま、いっかと力をぬいて 幸せなママになるレッスンま、いっかと力をぬいて 幸せなママになるレッスン感想
真面目すぎるお母さんに向けて書かれた、育児あるあるな悩みに答える本。「自分のことができず、進歩がない日々です」には「たしかに新聞さえ読めない生活でしょう。でもはじめて子どもを生み育てる中で多くのことを知り、学び、変化しているはずですよ」など、相談者(雑誌の読者からの質問コーナーが元になった本なので)とちがう視点でその人をうけとめてくれます。子育てに行き詰まっているときに読めば、「いいお母さんであろうとしなくていいんだなあ」と思えて肩の力が抜けるのではないでしょうか。
読了日:6月30日 著者:北村年子


半年で職場の星になる! 働くためのコミュニケーション力 (ちくま文庫)半年で職場の星になる! 働くためのコミュニケーション力 (ちくま文庫)感想
職場で信頼される人になれるためのコミュニケーション術の本。職場には学校とまったくちがう人間関係の築き方があることからはじまり、「困ったときだけ上司に話しかけるでは失敗する。他愛のない話やうまくいったことの報告を怠るな」「よくもわるくも反応した部分が増えてしまう。だから、よい動きに積極的に反応しよう」など新人が陥る穴とその対策をおさえてくれています。会社で働くフレッシュマンはもちろん、駆け出しのフリーランスこそ必要な気がするよ。これらの技術。
読了日:6月28日 著者:山田 ズーニー


てんてんツレの「コマった! 」育児 (朝日文庫)てんてんツレの「コマった! 」育児 (朝日文庫)感想
「つれウツ」のてんてんさんとそのツレの、0〜3歳子育て1コマ漫画集。0と1の時代はひたすら大変そう。パンをちぎってかばんに入れ続けるとか、2時間以上親が眠れない新生児期とか…。それでもめげなかったのは行きつけのカフェでの情報交換のおかげだったみたいだ。2歳になって保育園にいれるようになってから急におもしろ観察ネタが増えていた。空いた時間分てんてんさんの余裕ができたとみえる。フリーランス母親業ってこういう感じなのね〜と心の準備ができました。
読了日:6月6日 著者:細川貂々


ひとだんらく

半年間通った「宣伝会議 編集・ライター養成講座上級コースプロフェッショナルライティングクラス」(長い)が土曜日に終わりました。

講座自体はね、2週間に1ぺん、3時間/日だから少ないと思うんだけど、課題が毎回ガツンとあるのです。

課題図書2冊に、1000〜5000字の課題2本が標準。

ただ出せばいいってもんじゃない。テーマ・言葉の選び方・無駄がない文章であるかどうか隅々まで見られる。

なによりおもしろいかどうかを、何人ものプロの眼から判断される。

 

いいものはたくさんのプロの支持を集め、つまらないものは基本的に何も言われない。

これはねー…マジ辛いよ。

学校教育じゃありえないもんね。

だからこそ「なんだよちくそー」ってやる気になった。

 

私は講座の中で「できる子」ではなかった。

たぶん「おしい子」だったんだろうなーって思う。

課題は〆切守ってちゃんと全部出すし、文章はぼちぼち丁寧で上手(らしい)。伝えたいこともブレない。

でも、視野がせまい。どうしても自分の「好き」とか思いが先立ってしまって、具体で書くことが留守になりがちだった。

 

書き手と似たような考えをもってる読み手ばかりじゃない。それが想像できない文章になりやすい。

もっとうまく、興味のない人を引き込めるようにせねばいかんのです。

 

最終日に講師の米光さんから出された最後の宿題は「いまの’’こう’’って思っているのとちがう視点から書いてみること」。

うん。

いちばんできてないところだわ。

小手先でちょいちょいっとあらためられる問題じゃないと、すぐ気づいた。

 

自分の幅を広げていかないとこの壁は乗りこえられない。

もっといろんな人と接して、いろんな考え方を受け入れて、いろんな世界を知る。

取材しよう。体験しよう。そのうえで、書こう。

 

農業とかマクロビとかクリティカルシンキングとかいろいろやってみたけど、やっぱり私の軸は「子どもの教育」なんだろうな。

 

そこで、昨日から学校ボランティアをはじめました。

NPO法人「カタリバ」というところに所属し、中学・高校・大学に出向いて少年少女とおしゃべりします。

語り合う中で、自分の根本にある思いに気づいてもらう。そして、どう生きていくか考えるきっかけをつかんでもらう。キャリア教育のひとつ…かな?

 

いつでも自由に動けるのも、あと1ヵ月半。

おなかにいる子に負担をかけないようにしつつ、今できることをやりつくしたいな。

 

4月の読書記録

料理にたずさわる人のエッセイがここ数ヶ月楽しくて仕方ない。

なぜか知らんがのきなみ文章がごつごつしていて、ふつうの本より主張を言い切るものが多いのよね。

そしてそれに影響を受けて、炎上スレスレの文体になってきつつあるので気をつけなければと反省した4月であった。


続・世界のなめこ図鑑(ブックマークつき)続・世界のなめこ図鑑(ブックマークつき)感想
本家ゲームのキャラがインフレを起こしているために出さざるを得なくなった感のあるなめこ図鑑の続編。いちごなめことバナナめこの衝撃の関係とか、涙なくしては読めないなめこ盛り合わせのエピソードとか、前回よりパワーアップしています。「なめことエリンギ」という童話がついているので、乳幼児への読み聞かせにも最適です。んふんふー。
読了日:4月27日 著者:金谷泉


私の好きな料理の本私の好きな料理の本感想
フードスタイリストの著者が影響を受けた&携わった料理本のレビュー集。明治時代の本「食道楽」からハワイ郷土料理のレシピ(英字)まで古今東西からとりあげられている。かつては缶詰が高級なごちそう扱いだったとか、レシピの記述は昔の方がずっとそっけなかった(誰でもご飯が炊け、みそ汁が作れたから基礎力が違う)とか食文化の変遷がわかる。レシピ付きなんだけど、フードスタイリストだけあって写真がいちいちおいしそう。じゅるり。
読了日:4月22日 著者:高橋 みどり

はたらくちからのおひっこし

1年で4割減はすごいな。

 

ニュースから。

テレビなど不振深刻 デジタル家電の国内出荷、過去最低水準に

2012年度のデジタル家電の国内出荷額は、前年度比42.5%減の1兆4794億円。2年連続で大きく前年割れした。

[SankeiBiz]

http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1304/23/news034.html

 

黒物家電はそうそう新調しないし、ここ十年で前ほどいい物がほしいと思わなくなってしまった。

生活の中で、テレビや音楽だけに集中する時間はずいぶん減っている。

スマホでカーナビすらまかなえる時代。

黒物売りたいなら映像や音のよさを追求するハードコア層をねらうしか道はないのでは・・・。

ま、それじゃ限界があるよね。

 

ここまで売り上げがへったのは、生活の変化×国外生産の隆盛が重なってしまった結果だ。

よりよいものをつくることでは解決しない。

ものづくりにたずさわっていた人は、工場での単純大規模生産にそろそろ見切りをつけたほうがいいんじゃないか。

「そこにしかできない仕事」をもっている小規模ものづくり企業に行くか、技術開発・農林水産業・サービス業にシフトするか。選択を迫られている。

 

シフトするなら第一次産業はすごくいい。農業も林業も漁業も人手が足りないし、新しいビジネスモデルが求められているから。

食と農の周辺に異業種からとびこんだ人を取材すると、皆「給料半分に減っちゃったよー」といいつつも、イキイキしている。やたらと楽しそうで結束が強い。

黎明期の勢いを感じる。

 

自然とともに生きる仕事のもうけは少ない。でもお金に替えられないやりがいがある。食べものを作る・穫るとか、人の住む環境をつくるとか。命をはぐくむ、もしくは守る現場に関われることが誇りにつながるのかな。