さそりのしっぽ

すすめ、なまけモノ

惹きつける文章のポイントめも(2)@ライター講座

具体は人をつかむ。抽象はもはーんと旅立ってしまう。とくに喋りは顕著。

 

何が他と違うのか、新しいのかアピールできると強い。

 

推敲に正解はない。

 

文章は短く端的に。話しているときのように。

 

一番言いたいことから入る。

 

倒置法は好みが分かれる。

 

削る意識をもっともっと。

 

一行20文字として、一文3行をこえたらうたがえ!

 

一文が長いときもしくは句読点が多いときは、自分の考えがまとまっていないとき。

 

音読推敲が有効かどうかは個人差がある。

→文章は音楽と同じでリズム命だと思っている人間にはいいと思う。(個人的には)

 

書いたあといかに直すか!ライターとしての勝負です。

 

レシピ本紹介はつくってみることと内容の紹介リンクをしっかりと。

 

極端な主張は説得するのに技術がいる。

といいますか、ぶっとんだこと言いたいならふつうの感覚を忘れちゃいかん。バランス命。エキレビライターたまごまごさん的な。

 

写真や芸術を文字で表現するのはむずかしい。プロのうでのみせどころ。読み手のイマジネーションをふくらませるにはどんな書き方をすればいいか、試行錯誤し続けましょう。(授業づくりと一緒)

 

喋ったときの「伝わるじゃん!」な感覚をベースに文を書こう。

 

読者が思うことは書いちゃダメ。自信がないとついやってしまうけれども。

 

ステキな随筆ほど、紹介する際は慎重に。事実をつんつん冷静に並べて説得しませう。

赤毛のアン的キラキラ眼を一旦オフにして、「どうすればこのステキ感をだせるかな」と戦略的に考えていくと説得力のある文章に。

 

形容詞はここぞというときだけ使おう。

 

本の引用&要約:

 意訳してオッケーな場合と意訳しちゃダメな場合の境界があるだけ。

 

媒体に載るかわからない取材の場合:

 「載るか分からないけど下調べしているんで協力願えませんか?」と誠実に聞くことかな。あと身銭を切ること。

 

数書いているうちに初発の原稿のできはよくなっていく。推敲する前にきづくことも増える。

 

可能な限り早く書けるように努力してみよう。腕もあがる。堀井憲一郎も総合コースで言っていた。

 

不可能な〆切には「○日あればできます」と言ってみると通ることもあるような。

 

市井の人々の失敗をダシに記事を書くなら、だいぶアレンジして書くといいかな。失敗をダシにするのに納得いかないなら書かない。

 

おもしろい記事を書ける人ならライティングを教える講師業という道もアリ。まあ結果を出してからですが。

 

ライターはプライバシーを切り売りする仕事。自分の言いたくないけど好きなことも見せるというか。

踏み込んで書くからおもしろい。

 

人つながりで新しい仕事が発生したら、お世話になった人に連絡しよう。のちのちの信頼につながります。

惹きつける文章のポイントめも(1)@ライター講座

○企画を出すなら、やってみてから

○動いて、身銭切って、経験したものは絶対的におもしろい!

○長いものを削る中で記事が研ぎすまされてゆく

○メディアの個性と合うかどうかって意外とだいじかも

○イラっとくる、きもちワルいはわるいことじゃない(ネット限定かな?)

○モテ本に関しては自分の経験談で書くのは生きない。人目から見た事実から引き出すことが説得力になるのかな

○ITガジェット&アプリ系の情報を発信している人はヤマのように居る@ネット
 うまい文章より簡潔な文章が書けると需要があるかも。あとはつながり。

○企画して、媒体想定して、どんどん書く。書けば書くほどライターとしての腕があがります。→だから自分のブログをもちましょう。発信しましょう。

○「ネットらしくない」をねらっている編プロやサイトはひと味ちがうスカッと感がでる。たとえ同じウェブ記事でも。(たとえば「ゴシップは書かない」というモットーを持つとか)

鑑賞がたりない

アートって、世間をあっと驚かすことじゃないの?

 

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と、このニュースを見て。

 

東京都現代美術館が閉館」月刊ギャラリー、4月1日の嘘記事通じず、謝罪

東京都現代美術館が「閉館する」との嘘の記事が4月1日発行の美術誌に掲載され、物議をかもした。雑誌側は「エイプリルフールのジョークのつもり」で掲載したと説明しているが、関係者は「しゃれになっていない」とあきれている。

[産経新聞]

 

よりくわしい記事はこちら→http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1304/05/news094.html

 

芸術は日常へのサプライズ。

4月1日ってふだんより大々的かつ大胆に、そのサプライズがゆるされる日。

なのにもっともそれを理解するべき芸術関係者が、もっともむげにしているという現実。

残念だ。

欧米ではこういうことはないだろうな。みんな笑ってHAHAHAみたいな。

 

アートとはなにか、語れる人は日本人の中にどれくらいいるのだろう。

 

高校生〜大学生にかけて、毎週のようにぴあをチェックしてはどこかしらにひとりで行っていた。

木場、初台、上野、恵比寿、横浜、箱根…アートのメッカはだいたい。

ヘタしたら美大生の友人たちより行っている。描くのはべつに興味がない。

大学院を上越にした決め手は、鈍行でフジロックと越後妻有のアートトリエンナーレに行けることだった。

 

きれいに絵を描く方法、作品をつくる方法は図工の中で教わったし、教えた。

でも人の心を動かすのが表現だってことは学ばなかったな。教師になってからも伝えたことはない。

図工の技術そのものはへたくそで、伝えられることは貧弱だったとしても、私はアートの心を伝える眼をもっていた。もっとそれを生かす授業をするべきだったのかな、といまさら思う。

 

ただ「つくる」だけじゃだめなんだよ。人の心になにか波紋をのこさないと。

 

そう語ってもよかった。

 

ほんとの意味でのアートをつくれるためには、いい作品をたくさん見ることって意外と大事なんじゃないのかな。

学校教育ではちっとも鑑賞、されません。指導要領に書いてあるにもかかわらず。おでかけって時間かかるからね。お金もかかるし。

でもまちがいなく、鑑賞をおろそかにして自分でつくることばっかに時間を割いていることが日本人特有の貧弱な感性を生んでいるとは思うよ。

ユーモアを理解しない、枠からはみ出ない精神というか。

 

コレよかったなーっていう写真展、美術展を思い出すと、共通点は「心がざわざわする」ってこと。そして自分もなんか日常にいたずらしてやろうって気になるってこと。

 

キレイなだけの作品なんていらない。

 

執筆仕事記録

ご無沙汰しています。

 

今日から新年度。

 

小学校辞めてからもう1年かーと感慨深いものがある。

1月からライター仕事が本格的にはじまって、いろいろありつつなんとか慣れてきた4ヶ月目。

取材や記事執筆にいそしむと、ブログにまで書くエネルギーが足りなくてなかなか更新できなかった。

文章ってガチで書くとそうとう体力使うんだな!

教育実習のころとか、小学校に着任して数ヶ月のころの感じをよく思い出す日々だった。

 

greenz.jp」というサイトで署名記事書いています。月一くらいで。

自分がやってて楽しくて、社会をよくすることにもなるアイディアをたくさんあげていく感じのサイト。

2年くらい前に「ソーシャルデザイン」という本を出して、’’こうやって世界はちいちゃく変えることができるんだよ!’’と世間に一石を投じた。

そんな集団です。

小学校教師だった当時、通勤途中に毎日この本を読んで、煮詰まっていた気持ちをリフレッシュさせていた。

 

ソーシャルデザインっていうのは、

社会に横たわってるいろいろな課題を解決しつつ、新しい価値を打ち出す画期的な仕組みをつくること。

たとえば保育園とベーカリーカフェをドッキングさせた「まちの保育園」とかね。(記事はコレ→http://greenz.jp/2011/11/14/machihoiku/

子どもと地域の人が近づくってすごくいい。

教育が教師と親だけのものになってしまって、今いろいろなひずみが生じているから。

突破口になるんじゃないかな。

 

私が書いたのはいまのところ2つ。

 

子どもの視点で社会を見てみよう!子どもといっしょにどんな社会を作りたいかを考える「Child Future Session」

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子どもがよりよく育つ社会ってどんな社会だろーね?ということを一日かけて考えたイベント。

教師や親以外にも、子どもに関心を持っている大人がこんなにいるんだ〜ってことがちょっと感動だった。

塾や習いごとも含めて、今の子どもの世界は似たような年齢の人々だけでつくられた集団ばかり。

そんな世界は異常だと思う。

子どもが地域の大人にもまれて成長できる社会をつくりたい。

心から願う。

 

“まじめな野菜”がホットスポットを救う!風評被害をのりこえた松戸の農産物直売所「なごみや」

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だいぶ回復してきたけれど…まだまだ震災の傷跡っていたるところにあるんだよね。

液状化、つぶれていく産直八百屋など、千葉に引っ越してすぐそれをひしひしと感じた。(じっさい松戸は被災地認定されています)

 

メディアの言葉や人づての話、なんとなくの感覚(というか偏見)。そういうあやふやなものだけで買う買わないを判断する風潮に憤りを感じたので書いた。

日本人ってほんっと理科の知識はあっても理科的なものの見方ができていなくてみっともない。

そういう人たちをつくってしまったのはほかでもない、学校教育なんだけど。

 

放射性物質のデータをちゃんと確認して、その上で自分で買う買わないを判断できる国民になってほしい。

祈りをこめて。

 

こんなかんじで仕事しています。

今年度もがんばるぞー。

1月読書記録

一日の半分以上は布団のなかにいた1ヶ月でした。

具合が悪いと活字が追えませんな。

エッセイストにしても編集者にしても作家にしても、一流の人というのはすべてにおいて徹底的なのだと気づいた。名文に無駄な表現なし!

 

2013年1月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:728ページ
ナイス数:1ナイス

エッセイ脳―800字から始まる文章読本エッセイ脳―800字から始まる文章読本感想
エッセイを書くときの思考法や表現の選び方について名エッセイストが手取り足取り解説する一冊。「具体で書け」「常套句をつかうならカギかっこつきでつかって距離をとることで劇画化せよ」など素人がおちいりやすいところを指摘し、自分のテクニックを惜しみなく披露しています。なにげない文章でも一分の隙もなく考えて考え抜いて書かれていることがよく分かる。読みやすいのに残るフレーズがちょくちょくあるのはさすが。ブログを書くときの参考になります。だが解説のために頻繁に出てくるこの人の作品自体はイマイチ好みではなかった。
読了日:1月30日 著者:岸本 葉子


新版 編集者の学校 カリスマたちが初めて明かす「極意」 (講談社プラスアルファ文庫)新版 編集者の学校 カリスマたちが初めて明かす「極意」 (講談社プラスアルファ文庫)感想
日本の第一線で活躍する編集者、ライター、カメラマン、キャスター13人の編集・ライター極意指南。プロの物書きとしての心構えから取材のテクニックまで一通り学べます。編集者は調整と発掘にいそしみ、ライターは取材にいそしむ。カメラマン(というかアラーキー)はフリーダムにライターと編集者に注文をつけ、キャスター(というか田原)はメディアの煽動を正当化する。そんな、それぞれの職種の色が出ていたのも読みどころ。駆け出しの編集者・ライターおよびその志望者は読んでおくとまちがえずに道を歩めていいんじゃないっすかね。
読了日:1月28日 著者:元木 昌彦


文庫 セレモニー黒真珠 (MF文庫ダ・ヴィンチ)文庫 セレモニー黒真珠 (MF文庫ダ・ヴィンチ)感想
東京下町の葬儀屋さんとその周辺でおこる死にまつわるお話。主人公がことごとく悲惨な過去を抱えていて、しかもお話の中でどんどん不幸につきすすんでいって最後に毎回救いがちょこんと、という純と愛もびっくりの壮絶短編集でした。文体は軽妙であっという間によんでしまうのですが、後味ずっしん。コレを読んで以来、相方が毎日無事に生きているだけでありがたいと思うようになってしまった。
読了日:1月27日 著者:宮木 あや子

読書メーター

植物チーズでチーズ気分

マクロビオティック料理の本を眺めていたら植物性原料だけでつくるチーズのレシピが出てきた。

チーズ狂いの人間としては、見つけたからにはつくらないわけにいかない。

そこで酒粕粉チーズ、白味噌粉チーズ、モチレラチーズの代替チーズ3種をつくってみた。

 
○酒粕粉チーズ

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酒粕・アーモンドプードル・ガーリックパウダー・塩をまぜてオーブンで焼いてほぐせば完成。
ガーリックの風味がチーズのくさみを思わせる。
食べてみるとパスタにかける粉チーズのパルメザンチーズみたいな味。
もしくはカマンベールに近い、発酵しすぎて苦みが出てきた乳というか。
レシピには「チーズよりもチーズ味!」というふれこみがあった。偽りではない気がする。
植物性だけあって本家チーズほどえぐみはないが。
一緒に食べた夫は「チーズなのに体によさそうな味だよね」と述べていた。
 
白味噌粉チーズ

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酒粕粉チーズの酒粕を白味噌と梅酢にチェンジ。
あとの材料と製法は一緒。写真の通り酒粕よりも濃い色になった。
味噌は酒粕より粒子が荒いのか、ほぐしても粉というよりフレーク状にしかならなかった。
酒粕よりコクがある。というかしょっぱい。
ガーリックが味噌の主張にまけて、口に含むとひたすら焼き味噌の香ばしい風味がつづく。小さじ1杯で食べて飽きてしまった。
チェダーチーズの味に近いといえば近い。
食感はサクサクしていて爽快なのだが・・・。
夫に「こういう味のお菓子あるよね」と言われて妙に納得。
ドンタコスのチーズ味、もしくは安い総菜パンの上にのっている焦げたチーズの味に近い。
 
○モチレラチーズ

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水切りした豆乳ヨーグルトに菜種油とオリーブ油・切り餅・豆乳・海塩を混ぜて温めて冷やし固めたもの。スライスチーズの代替品。
しかし生で食べると味のない大福みたいだった。
温めてもやはり味がうすくてよくわからない。
胡椒をたっぷりふり、溶けて形が崩れるくらいうんと温めるたらなんとか食べられる味になった。
しかしスライスチーズとはほど遠い。
今回最大の失敗作であった。
 
ひととおり食して確信した。
あの動物性タンパク質独特のこってりした旨みとくさみは、他の何物にも代えることができない。
だからこの世からチーズが消えたら困る。牛と山羊はだいじにしよう。

プロセスチーズを利きチーズ

チーズの味は企業によってどれくらいちがうのだろうか。

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右真ん中のスティック状のものから順に、時計回りにQBB・雪印・ロルフ・小岩井・明治・クラフト(米国企業だが森永乳業と提携しているので)と並べてある。
この6つの代表的日本企業のチーズを食べ比べてみた。
 
◎QBBお徳用スティックチーズ,150g,298円:
かみごこちは「ふわっ」。クセのないさわやかな味わいでいくらでも食べられる。子ども用チーズのような味。子どものお弁当にはQBBのベビーチーズが圧倒的人気を誇っていたのを思い出した。
 
◎雪印6Pチーズ,120g,248円:
かみごごちは「ぷるっ」。ふっと香ってスっと消える後味。味も濃すぎず爽やかすぎない。標準を体現したかのような「ザ☆日本のチーズ」。
 
◎ロルフベビーチーズ,60g,128円:
「ふわり」というかみ心地。味も触感も果てしなく軽くてイマイチ印象に残らなかった。QBBからさらにクセをぬききった味わい。
 
◎小岩井クリーミースライスチーズ,144g,298円:
「ふにっ」として半生キャンディーのよう。明治のように重くなく、雪印のようにスっと消える軽さでもない独特の後味。食べると乳のこっくりとしたうまみが口中に広がり、食べ終わっても上品な余韻がのこる。
 
◎明治北海道十勝6Pチーズ,110g,198円:
かみ心地は「ずしっ」。独自のうまみ乳酸菌熟成をうたっているだけあって濃厚な味。6つの中で最も酒のつまみに合いそう。パスタにかける粉チーズに近い味。くさみと旨みが同時にしっかり後に残る。おいしいけれど重くてちょっとずつしか食べられなかった。
 
◎クラフト切れてるチーズ,164g,248円:
「もぐっ」というかみ心地。味は明治の次に濃い。後味が単純で乳のくさみだけ残るあたりクラフト社の母国アメリカの大味感を醸し出している。1切れのボリュームがあるので2〜3枚食べるとおなかいっぱい。
 
好きなものが揚げ物と生クリームと断言するほど濃い味スキーな私の好みとしては小岩井>雪印>明治>クラフト>QBB>ロルフ。
和食が好きで魚とみそ汁に幸せを感じる薄味スキーな夫は、雪印>クラフト>ロルフ>QBB>小岩井>明治だった。
 
山羊の乳を水筒に入れて持ち運んでいたら勝手につくられていたという伝説からはじまったチーズ。
その原型をとどめないほど独自の進化を遂げた日本のチーズを満喫した。
 
しかし、食べた直後から激しい胸のムカつきにおそわれ、丸一日寝込み、その後3日くらいチーズのにおいを嗅いだだけで吐き気をもよおしたのでもう2度とこんなことやらない。