さそりのしっぽ

すすめ、なまけモノ

フジロック・その2

ブンブン、OCS、ローゼズを見て満足し、燃え尽きたため朝食後2度寝。

気づいたら夫がいなかった。

 

おいてかれた!!

 

 

携帯には、帰りの新幹線がとれなかったという置きメールが。

二重にブルーになる私。

 

寝すぎてだるい体を引きずり、湯沢駅からのシャトルバスに乗る。

並ばずに座れたのはまだラッキーだったかもしれない。(普通は30分〜1時間炎天下の中待つ)

ついたらちょうどカステラ一番電話は二番の時刻だったので、おやつを食べた。クロワッサンソフトうめえ。

今思い出すと2日目はつねに何かしら食べていたような。

 

○CHE SUDAKA

 

チェ・スダカと読みます。すだかさんだけど日本人はいません。アルゼンチンのバンド。

今までの数少ない経験から、会場がオレンジコートなラテンバンドは大抵楽しい気がしていたのでとりあえず行ってみる。

夫と久しぶりの再会を果たす。

バンドの方は、のっけからとばしていた。

日本語がんばっていた。スリップノット並みに。「オナカスイター」「シアワセニナリタイー」を連呼したあの歌はなんだったんだろう。

なんであれ日本語使ってくれるとなんとなく嬉しくなるね。

観客にいろいろ掛け合いを求めてきてくれるので、知らなくってもめいっぱい楽しめた。

大の大人がみんなおすわりして次の瞬間とびあがるとか、すごい光景だっただろうなあと。

 

 

THE SPECIALS

 

「元祖スカバンドだから、スカパラ好きなら絶対見たほうがいいよ!」と熱弁され、見る。

皆じいちゃんなのにすごいファンキーぶりを発揮した演奏だった。こういうおっさんになりたいなー。

昔のスカって結構ゆっくりで、レゲエに近いのね。スカのイメージが変わった時間だった。

これはもうちょいアルバムで聴きたいなあ、と思わされた一組。今日のベスト。3組しか聴いてないけど。

 

 

サカナクション

 

ドラマ主題歌にもなった「僕と花」がわりと気に入っていたので、生で聴きくべくGO。

入場制限かかるんじゃないかというくらいの大入りにひるみつつ、人ごみの隙間をうまく移動して中間地点くらいに陣取る。

メンバー5人が1列になってマックをいじくるという登場に衝撃をうけた。りんごぴかぴか。

そんな打ち込み系ロック。

 

ざっくり言ってしまえば2000年代初頭あたりのくるり。「ワンダーフォーゲル」から「ワールズエンドスーパーノヴァ」らへんの。

 

ちゃんと聴いたことなかったんだけど、日本語なので少し聴けば一緒に歌えるし、基本四つ打ちピコピコなバックなので踊れる。ノれる。楽しめる。

周囲にいた人が「みんな同じような曲じゃん!」とつぶやいていたのはきっとそういうことなんだろう。

私としては「いいぞもっとやれ」なのだけれども。だって楽しいし。

 

と、ノリノリでいつつも心の中では赤面していた。なぜなら、

 

 

 

お前ら絶対私と同じような曲聴いて育ってきただろ!

 

 

 

というのがもうメロディから歌詞からリズムから分かってしまったから。

なんっていうか、2000年前後にはやったダンスっぽい感じの中できっと青春を謳歌してきたんだろうな、と。

あの頃もっとも売れていた洋楽雑誌スヌーザーを愛読して、ダフトパンクやエール、さかのぼってニューオーダーやプライマルスクリームを聴き、

邦楽ならスーパーカーやくるり、サニーデイの「ラブアルバム」とか聴いちゃってたのかなあともろにわかるあの感じ。

帰ってみて調べてみたら、レイハラカミをこよなく愛するということがわかった。あと全メンバー80年代前半生まれ。

 

うぎゃーーーーーー!!!

 

自分のルーツがてれもはじらいもなく堂々と演奏されると、こうも恥ずかしいのか。

いや、いいと思いますよ。いいとは。

小学生とか中学生がアイドルやいきもの聴く傍らで、こういうのや斉藤和義聴いてはしゃいでくれる現実があるというのは嬉しいし。

 

なんだかんだ言って好きな音なので、文句いいつつもきっとツタヤで借りてしまうとは思う。

そしてさらに気恥ずかしくなるのは目にみえているのだが、そこまでがフジロックなのでいいんです別に。

 

しかし、ダンスな感じをやり尽くした後、サカナはどこにいくのかなと思う。

くるりやサニーデイはダンス方向にはもう二度といかないだろうし、スーパーカーはもういない。

スヌーザーは廃刊するし、レイハラカミに至っては、突然、思いもよらぬ形でこの世を去ってしまった。

2000年代初頭のあの現実逃避な先送り感が今は通用しない。ダンスや音楽を現実からの逃げ場にするというスタンスはどことなくしらけてしまう。

日本の状況が思いもよらぬ方向に行ってしまい、もっと、なんか、みんな当事者な今、サカナもそのうち社会になにか言っていく方向にシフトするのだろうか。

フジ全体がそうであるように。

 

 

 

そんなことを考えつつ3日目へ。