さそりのしっぽ

すすめ、なまけモノ

チーズが消えたら困る

我が家の冷蔵庫にはつねに3種類のチーズがある。スライスチーズ・とろけるチーズ・おやつ用の塊チーズである。どれかが切れるとすべてにおいてやる気がなくなる。

 

日本の誇るガラパコスチーズともいえるプロセスチーズがとくに好きだ。

チーズ愛好家がおもに好むチェダーやらカマンベールやらの本場なチーズ(ナチュラルチーズという)は生乳に菌を混ぜて撹拌し固めるという製法でつくられる。

菌が生きているのでほっといても熟成がすすむ。

 

一方プロセスチーズはナチュラルチーズを何種類か混ぜて乳化剤で固めて菌を殺す。

そのため一定の安定した品質を保てかつ日持ちする。そして安い。

  

双子っぽいけどちがうんです—スライスチーズととろけるチーズ—

 

同じ企業のスライスチーズととろけるスライスチーズはつねに売り場で隣り合って並ばされている。この2つのちがいを雪印のとろけるスライス(以下「とろける」)と普通のスライス(以下「ふつうの」)で比べてみた。f:id:ayane-sun:20130118212155j:plain

炊き立ての米飯にのせて試食した。

とろけるはのばすと最高13cmのびた。塩味が利いている。

ピザやグラタンの上にのるチーズの味だ。

 

ふつうのは引っ張るとぶつぶつ切れる。

ミルクがゆを食べているような牛乳の味を強く感じた。

食べたことのない新鮮な味である。

しかしちょっとひと味足りない。塩を足してしまった。

マイルドで意外といけるんだけど惜しい。

 

次は生食で食べ比べた。

とろけるはものすごくエグい。一口たべてすぐほかほかご飯に混ぜてしまった。

ふつうのは普通においしい。そもそも生食用なだけある。

原材料を見比べると、ふつうのはナチュラルチーズと乳化剤だけなのに対し、とろけるはその2つにさらに安定剤(増粘多糖類)と調味料(アミノ酸等)が添加されている。

 

ちがいはそこか!

 

雪印を使った理由は、この企業のチーズ愛が変態的といえるほど突出しているからである。

日本を代表するチーズの製造企業のホームページを見ると、たいてい自社製品のウリとQA、チーズレシピでお茶を濁している。

 

しかし雪印はちがう。

 

チーズクラブ」という専用のサイトがある。

チーズの歴史、種類別製法、世界のチーズなどの基礎知識にとどまらず、

「チーズカレンダー」という季節ごとにぴったりなチーズおよびシチュエーション別の食べ方を紹介するコーナーまで、

ありとあらゆる情報が網羅されているのだ。

 

ほかの乳製品についてはそこまでじゃないのに…どうしてこうなった。